フォーカルポイント

1)インテリア空間を【お洒落に/居心地を良く】

シン・インテリア術 3つの効果

『ビューポイント』の理解は、インテリア作りが半分成功したと同じくらい大切です

欧米住宅の昔がらのフォーカルポイントは『暖炉』で、火が入るとそれだけで美しく、また子どもの時から家族と一緒に過ごした思い出の詰まった空間です。現代の都市住宅でも、ガス式に変わりながらも愛され続けています。
周りには工芸品や絵を飾り、暖炉を中心にインテリア風景を創り上げるのが欧米のインテリアの作り方の一つの手法です。

日本のフォーカルポイントはが『床の間』で飾るための専用の空間です。飾り方が多少決まっていて(掛け軸/花入れなど)、現代の物は飾り辛い欠点があります。日本住宅は和室も減り続けていて、床の間はほとんど造られていません。

日本では暖炉も床の間もない家が一般的ですので、『これらに変わるフォーカルポイント』を意識してインテリア作りをしていきます。
フォーカルポイントの形は無限にありますが、ここでは基本的な『家具で作る』例をお伝えします。家具をきちっと配置して、その周りにインテリアアイテムを飾ります。

具体的なフォーカルポイントの作り方【右手が南の部屋】

右側が南の部屋のフォーカルポイント

部屋は四角い箱ですので、入口から部屋を見れば3面(正面・右面・左面)が見えます。
その3つのインテリア風景についてフォーカルポイントを考えます。

正面のインテリア風景

【Bfore】正面の棚周りに無造作に物が置かれていて、ソファの上の広い壁面が空いています。この煩雑な所と殺風景な所が残念なインテリアにしています。

【Aftre】正面に木製の家具をレイアウトして、その上に花などを飾りフォーカルポイントを作ります。さらに、家具色に近い絵の額で部屋全体に配置しています。
フォーカルポイントの『家具』と色を合わせた『絵の額』でトータルコーディネイトしている例です。

右面のインテリア風景

【Before】お子さんが小さくて、親の目が届くリビングを遊び場にしているお宅の家具レイアウトイメージです。ラグの上に低いテーブルを置き床座として使うリビングです。
収納家具は子どものおもちゃがバラバラと置かれていて、おもちゃが増えるたびに買い足した家具なのでサイズがバラバラです。

【After 】高さの揃えたオープン家具をおもちゃ置き場にして、天板にはおもちゃを選んで飾るように置きました。棚の上の壁面には子どもが描いた絵を額に入れて飾っています。
さらに照明を付けて絵を照らせば、家具と絵とおもちゃが、フォーカルポイントとして強調されます。

小さい子どもにとってリビングは、広い空間でのびのび遊べて、感性を伸ばすのに最適です。子育てをインテリアから考えた『子育てインテリア・ルーティン』の一例です。

左面のインテリア風景

【Before】飾る物が全く無い空間で、淋しい感じになっています。
テーブルの後ろに隠すように物が置いてあるため空間が雑然と見えます。

【Aftre】ダイニングに食器棚をレイアウトして、ガラス扉のなかにお気に入りの食器を飾ります。お客様が来たときはこの食器を使います。天板に植物を飾り、家具全体をフォーカルポイントの雰囲気にしています。

また、ダイニングテーブルの上にも花を飾ることで、ダイニング全体が心地の良い雰囲気にしています。

フォーカルポイント【まとめ】

以上は、部屋の入り口のビューポイントから見た、家具を使った初歩的なフォーカルポイントの作り方です。
皆さんのインテリアの好みは「シンプルが好き/豪華なインテリアが好き」など様々だと思いますが、まずは今、皆さんのお宅にある家具と飾り物だけで、フォーカルポイントのインテリア作りを始めるのをお勧めします。その骨格を作って、時間をかけてこだわりのアイテムを揃えて完成度を上げていくのが良いと思います。

インテリア作りは、物さえ準備できればそれほど時間が掛かりませんし、やればやるほどセンスは高くなりますので、お勧めです。
私の著書『スピーディインテリア術』は、片付け/整理整頓/インテリアの飾りまでを3時間で完成させるプログラムで考えていますので、読んで頂けると嬉しいです。インテリア作りは簡単なんだと気が付いてくれるはずです。