茶室の間取り『決まり事』

Floor plan of the tea room "Rule"

茶室作りの『決まり事』の基本的なルールをまとめた資料ですの、茶室作りにお役立て下さい。

茶室の間取り作りで悩ましいのは、『言い伝えの決まり事』が様々あり、それらを全て満たす間取りがないことが多々あることです。『ある決まりを守ると他の決まりに反する』ことになったりします。その場合は『こんな茶室にしたいから、この決まり事を大切にする』という考え方になります。
資料の中の『決まり事が作られた意味合い』をくみ取ると、間取り作りの本質が分かり悩みが少なくなります。

下記コンテンツは【右図】の補足解説ですので、クリックしてPDFを大きく開き、見ながら読んで下さい。PDFはダウンロードをしてプリント(適正サイズA3)もできます。

1.茶室の広さ

畳の数
まずは有名茶室を、広さごとにまとめたものです。
茶室に興味を持ち始めた方なら『こんなにバリエーションが広いんだ!』と茶室の見識を広げる情報のひとつになります。

・四畳半以下を『小間』、四畳半以上を『広間』と言い、四畳半の茶室は『小間』であり『広間』でもあります。広間と小間では『お点前や道具立て』も少し違ったりしますが、四畳半あら自由な道具立てが出来ます。

・『小間』は草庵茶室として作り込まれることが多く、間取りの工夫も多種多様で、茶匠の亭主の思いと、客への心使いが伝わってきます。
 その工夫の一つが板畳(いただたみ)で、微妙な空間の広さの調節です。
・向板(むこういた)は、裏千家の今日庵で使われています。
・半板(はんいた)は、武者小路千家の官休庵で使われています。
脇板(わきいた)は、表千家の不審菴で使われています。
 【今日庵、官休庵、不審庵の解説】

・筋違板(すじかいいた)は、鱗板(うろこいた)とも呼ばれますが、織田有楽の如庵で使われています。【如庵の解説】
中板(なかいた)は、久田家の半床庵で使われています。

茶室間取り
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台子点前のできる最小茶室
台子は本来は四畳半以上の広間での作法ですが、小間でも平三畳ならば台子を置くことが可能です。
秀吉が京都御所に設置した組立式の『黄金の茶室』も、平三畳で台子で茶を点てたといわれています。
【黄金の茶室の解説】

深〇畳と平〇畳茶室とは
同じ畳数の茶室でも、点前座に対して奥行きの深い『深〇畳茶室』と、点前座と並んで横長の「平〇畳茶室」の二通りの形があります。

2.炉の切り方

このページは『八炉の切り方』の本当の姿と、様々なお客様への配慮した形が見て取れます。
小間の茶室に興味がある方には、このぺージは大切な情報のひとつになります。

四畳半切(広間切)は基本的に広間で使いますが、他の炉の切り方は、小間の点前座の工夫の中で様々な形が作られています。

『入炉』は点前座の中に『炉(お湯を沸かす装置)を切る』ので、点前座をコンパクトに出来るので、狭い侘びた茶室が作りやすいので小間でよく使われます。

『台目切』は『台目畳』を使うことが多く侘びた茶室の象徴的な点前座です。
『台目畳、台目切、台目構え』の3つは別の意味になりますので注意してください。ここでは『台目畳、台目切』の解説をしています。
※『台目構え』とは台目切りに中柱、袖壁、中棚を付けた点前座の形を言います。不審菴、燕庵、八窓席、密庵席が台目構えです。
 【燕庵、八窓席、密庵席の解説】【不審菴の解説】

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『炉の切り方と客座との位置関係』は狭い狭い茶室の中で、お客様に心地よく過ごしてもらうため、茶匠が注意して配置していたことが見て取れます。

『給仕口』は狭い空間での茶事などの進行を妨げないため必要になる茶室の解説をしています。台目切の点前座に必要になります。

3.畳の名称

最後のページは、茶室の畳の名称床の間の点前座との関係の名称など、茶室だけで使う特有の呼び名の紹介です。
茶道に精通した方が使う名称ですので、覚えておくとそれなりの茶人と思われます。

茶室は茶道口と点前座、床の間が決まると畳の名称が決まります。
畳の名称
・道具畳:点前座
・貴人畳:正客が座る畳
・客 畳:正客以外の客が座る畳
・炉 畳:炉を切る畳
・踏み込み畳:茶道口から茶室に踏み込む畳
・通い畳:客がお茶を取りに通う畳

床の位置の名称は3種類が基本
・上座床:点前座に対して前側の床
・客付床:点前座に対して右側の床
・下座床:点前座に対して後側の床

さらに壁面の何処に付けるかで名称が付きます。
・○○上座床:壁面の上座に作る床(客付床の場合)
・○○中床:壁面の真ん中に作る床(上座床、下座床の場合)
・○○下座床:壁面の下座に作る床(客付床の場合)

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なお名称は、茶道の先生や、建築家、数寄屋大工、銘木屋などで違う名称を使うことがあります。どの名称が正しいのか曖昧なのです。ご了承ください。

茶室作りを具体的に進めたい方は、住宅との取り合いも大切になりますので『茶室インテリア術2』を読むことをお勧めします。
自宅で、茶の湯のある豊かな生活をおくりたい方には、茶の湯インテリア術2は、ベストな書籍のひとつになります。

数寄屋大工と作った【茶室事例】

大貫雄二郎【設計事例】

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