自然の気を満たすインテリア術

都市部の戸建てやマンションでは『部屋も庭も狭い／庭がない／家が建て込んで光も風も入りづらい』ことが多く『自然の気』を感じることは難しいと思うかもしれません。でも、あきらめることはありません。
日本には昔から都市生活で『自然の気』を取り込む住まいの知恵が沢山あります。例えば、他国より大きい窓は『光と風そして緑』を部屋に取り入れます。『中庭、生け花、風水、節句、床飾り、灯り』などは『自然の気』を呼び込むために現代でも受け継がれています。
本書はこれらの知恵を使い、現代の戸建て住宅やマンション生活に取り入れていく方法を紹介します。

多くの人が今住んでいる家に、沢山の不満があります。それはどんな立派な家でも大自然の中の『小さな囲い』でしかなく、自然の心地の良さには勝てないからです。家は自然との繋がりを作ることで心地の良い空間になります。そこで過ごす時間を豊かと感じる感性がついていくからです。
お金はかけなくても、部屋の外に植物を育て、そして部屋にも飾る。手間暇をかければ、どんな家でも『自然の気を満たすインテリア』にしていくことはできます。

また、憧れのインテリアを再現しようとして『我が家では無理！』と挫折した人がいると思います。それは元々のその家に流れる『自然の気』と合わないイメージを目指していることが多いのです。
例えば、明るいインテリアが好きな人が、光の当たらない北の部屋に住んでいると「もっと明るく‥もっと明るく‥」と考えてしまいますが‥そうではなく、北の部屋では元々の『落ち着いた北の気』を生かしたインテリアにすると美しくなり、居心地の良い部屋を作りやすいのです。
あなたの家が受けている様々な『自然の気』の特徴を理解して、それに適したインテリアイメージを創ることで、あなたの家の『本来の美しさ』を引き出していくことができます。

この本の内容は、『ナチュラルテイストのインテリア作り』ではなく家具や内装材には触れていません。大切なことですが、それはインテリア雑誌などの写真情報を参考にされると良いと思います。

このインテリア実践書はもっと建築的な思想から『人と植物の関係／自然の気を感じる空間／自然の気の取り入れ方』をお伝えし『自然の気を満たして』いきます。１～２割ほど実践すれば、お家にいる時間が今以上に心地よく過ごせるインテリアになっていきます。