マンションの構造的な利点
マンションはRC(鉄筋コンクリート)、鉄鋼などの強い構造体で作るので、大空間を作れます。
内装はその大空間の中に、構造とは関係なく自由に作れる訳です。『スケルトン(構造)とインフィル(内装)を分けて販売するマンションがあるのも、このためです。
在来木造の欠点
一般住宅の在来木造は、檜(ヒノキ)柱で構造体を作り、部屋の中にも柱が立ちます。この檜柱が『本格的な侘び茶室』には邪魔になります。
茶室で使う柱は杉の面皮柱という味わいのある柱を使いますが、これは建物の構造体とならないのです。構造は檜柱で作り、それが見えない『大壁』にして、その内側に面皮柱を使って茶室を作ることになります。
つまり、空間も手間も無駄が多くなり、費用は高く、部屋は狭くなりやすいのです。
ですので、小間の侘び数寄茶室を作る方は、マンションの方が作りやすくなります。
数寄屋大工の施工で、味わいのある丸太を使ったり、バルコニーに面して躙り口を付けて、本格的な茶室を作ることもよくあります。
当設計事務所で茶室を作る方は、普通の大工さんとあまり変わらない費用で、数寄屋大工が本格的な茶室を作ります。