「い草」以外 和紙/樹脂製の茶室に適した畳

茶室を作る方で『畳のメンテナンスを考えて、和紙畳(D社)又は樹脂畳(S社)を使いたい』と考えている人もいます。い草よりも『傷にも汚れにも強く、日焼けしにくい』ので、メンテも楽で長く使えるからです。

しかし…『焦げにも強いのか!』が気になります。
くぬぎ炭は洗ってから使えば、火が跳ねることは少ないのですが、茶道教室を開いていて頻繁に炭を使う方や、仕事をしながら茶の湯をする方はなどは、準備にゆっくりと時間をかけるのは難しいものです。

自然の火はどう暴れるかわから無いこともあるので、炭火が畳に飛んだ時の『焦げにくさの実験』をしました。(紙や樹脂は火に弱いイメージがあるので)畳表のサンプルを取り寄せ、炭火を畳表に乗せるテストです。(右写真)

炭火への対抗力は歴然で『D社のすき和紙畳が最も焦げにくい』でした。
真っ赤に燃えた炭を『3秒ほど平置き』にしてもほとんど跡が残りません(下写真赤枠内)
井草は簡単に焦げていきますし…樹脂畳は一瞬で溶けていき、10秒も置くと中の糸まで焦げてきます。

日本の住文化を継続するためにも『畳はい草が一番』とは思いますが、茶室を作る方の其々の事情で『D社のすき和紙畳』を茶室に使うのはありだなと感じました。(ちなみに、裏千家イギリス支部も『和紙畳』を使っているとの情報がありました)

畳サンプルの上に乗せる炭
火の起き方を同じくらいに